| ■ 関東支部 |
4月24日(土)に早稲田大学国際会議場にて国際ビジネス研究学会第61回関東部会が開催されました。私はちょうど、東京に出張中でしたので、久しぶりに参加させていただきました。今回の報告は、4名の方が行われました。
@岡本義輝氏(宇都宮大学大学院)
開発人材の人材登用など参考になりました。技術者のモチベーションの国際的普遍性とは何なのかと言うのが私の興味分野でしたので、マレーシアの事例を聞けたことは大変興味深いものでした。
A井上葉子氏(日本大学)、今井利絵氏(関東学園大学)
私もまったく知らなかったのですが、リー・アンド・ファン社の経営について興味深い話を聞かせていただきました。また、コメンテーターの杉田先生からも補足説明があり、理解を深めることができました。
B關 智一氏(東洋大学)
グローバルR&Dの現況をお聞きすることができ、R&Dの国際拠点の考え方も数年前からもずいぶん変ってきているのがわかり、興味深いご報告でした。
報告終了後は早稲田大学、大隈会館にて年に一度の懇親会が開催され、30名の方が参加されました。
最近、日本の失速は人材育成に起因しているのではと感じています。弊社取引先チェコ企業社長のM氏は大学生のときに起業し、創業から10年、欧州、北米、アジアで事業を展開しております。創業当時から海外展開を念頭に進めて来たと言います。なぜ、海外展開の発想が出てきたのかに対して、海外とビジネスをやるうちに、身に着けてきたところが大きい、また、大学の役割が大きかったと言います。今、彼らの卒業した大学の周りには世界的企業が開発拠点を設置し、急速に変ってきています。しかし、一般的な国民は親が共産主義時代の教育を受けているため、その親の影響を受けた子供も政府に依存する傾向があるとのことでした。本当に変るのには3代かかるのではとの意見でした。
日本は海外との貿易で立国していくしかないのですが、それにはグローバルに通用するメンタリティーが必要です。日本は、内向きで、内輪の理論や取引先との慣例が優先されるケースが多く、残念ながらとてもオープンな状態になっておりません。大学生など、まだ、頭が柔軟なうちに、オープンな発想、グローバルな視野を身につけさせると言うことが重要と思われます。この学会の存在意義も益々重要になってくるものと思っております。
この度は、貴重な勉強の機会を与えていただき、ありがとうございました。
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森川祐輔(株式会社COSY)
ニューズレターNo.33(2010.5.25)より
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| ■ 関西部会 |
国際ビジネス研究学会第27回関西部会は、2009年12月12日(土)に関西学院大学西宮上ヶ原キャンパス内の関学会館「翼の間」にて午後1時より開催されました。
第1報告は、竹内竜介氏 (神戸大学大学院博士課程)が「多国籍製薬企業の対日進出と社会ネットワークとの連携−メルク社(Merck &
Co.)とシエーリング社(Schering AG)、1950〜90年代−」と題して、歴史的アプローチを用いたケーススタディを提供されました。詳細な原史料を裏付けとして、外資大手製薬企業がなぜ日本に直接参入するのに社会ネットワークを必要とするのかを2社の比較分析を通して考察されました。
第2報告では、朴煕成先生(神戸松蔭女子学院大学)が 「貨幣処理機器の産業特性」に関してインタビューなどを取り入れて明らかにされました。未開拓の研究分野ゆえに、貨幣処理機器の産業特性が同業界企業の海外ビジネス展開にどのように関係するのかなどに参加者からの関心が寄せられました。
第3報告では、遠隔地招待講演者として菅原秀幸先生(北海学園大学)から 「日本企業によるBOPビジネスの現状、可能性、課題」というテーマでの報告を得ました。菅原先生が力説されるように、日本企業では欧米企業に比べてBOPビジネスへの取り組みが大きく遅れているという認識の下、その遅れを克服するための方途を模索することの重要性を示唆していただきました。
第4報告は、特別招待講演者であられる江夏健一先生(早稲田大学)より 「国際ビジネス研究の回顧と展望」という壮大かつリアルな御講演を賜り、会場内の参加者一同が江夏先生の一つ一つの御言葉に耳を傾けました。国際ビジネス研究学会の開設期から今日に至るまでの発展過程を御自身の学問研究の系譜と当学会への関わり方を通して語っていただきました。江夏先生の当学会への貢献を実感できました。わが国の国際ビジネス研究を世界レベルに引き上げていくための方途を模索すべきだという思いを強くされた参加者も多かったのではないでしょうか。
招待講演などバラエティに富んだ研究報告会の後、上記4名のプレゼンテーションに対する講評を安室憲一先生(大阪商業大学)から頂戴いたし、研究をさらに深めるための有益な指針を授かりました。
研究会参加者は30名に達し、うち懇親会参加者は21名となりました。今回は、国際ビジネス研究学会リエゾンオフィスの吉広優里さんをはじめ、東京や広島など遠隔地からの参加者が多く見受けられました。懇親会ではいつもながら和気あいあいの雰囲気が醸し出され、研究の論議に花を咲かせる場面も見受けられました。約2時間の懇談の後、関学大キャンパスを彩るクリスマス・ツリーのイルミネーションに見とれながらの解散となりました。
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藤沢 武史(関西学院大学)
ニューズレターNo.33(2010.5.25)より
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| ■ 中部部会 |
中部部会は、第18回目をむかえ、部会長の挨拶に、「参加申込者が多く、会場の都合で断るくらいであった」とあり、大盛況のうちに終了しました。参加者は、北海道、東京、四国からと、中部圏に限らず、部会エリア以外の全国の会員も参集し、広がりをみせています。
中部部会への参加者が多いことは、交通の便のよい、以前の中京大学や、現在の名古屋駅前にある名城大学駅前サテライトで開催されていることもあると思われますが、報告の内容や部会の運営形式によって議論が活発に行われ、同部会長の言われる、「参加してよかった」と思われる部会運営にあると考えられます。
部会では、研究発表者が3人、海外ビジネス経験者が1人の4人の発表が行われていますが、「関西方式」といわれる、事前に発表のペーパーを参加者に送付する方式で運営されていますので、発表についての議論の時間を多くとることで、活性化するようになっています。
発表内容は、中国の中古車販売について、中国の経済成長に関する統計分析、インドの自動車産業、ドイツのビジネス体験と、地域のみならず、研究の分析方法等、多岐にわたっており、刺激に満ちたものであったと思われます。
また、発表の終わった後、懇親会も毎回開催されていますが、フランクな形で発表者と議論の続きを行うことや、他の参加者との交流を深めることに寄与しており、こちらも、さらに盛況のうちに終始していました。
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木裕宜(文京学院大学)
ニューズレターNo.33(2010.5.25)より
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| ■ 中四国部会 |
2010年5月8日(土)、広島経済大学立町キャンパスにて、第5回中四国部会が開催されました。当日は約30名の方々が参加されました。滋賀、大阪、愛媛、山口など、遠隔地からも多数の会員にお集まりいただき、発展的で活発な議論が行われました。
第1報告では、Nurhaizal Azam氏(広島市立大学大学院・院生)より、「International Diversity Management Initiative: An Exploratory Study on Japanese MNCs in Malaysia」というテーマで報告がありました。ダイバーシティー・マネジメントに関する分析フレームワークを提示するとともに、マレーシアにおける日系企業の事例を取り上げ、考察を試みられました
第2報告では王英燕先生(広島市立大学)より、「満足と期待:中国外資系企業従業員に関する研究」というテーマで報告がありました。理論的フレームワークを提示するとともに、中国広東省で行なった「従業員の転職意欲」に関するアンケートの結果を分析し、その考察を述べられました。
第3報告では村松潤一先生(広島大学)より、「中国における日本型自動車流通システムの多様性」というテーマで報告がありました。自動車メーカー各社が中国において構築した流通システムを比較分析するとともに、その多様性の原因や影響を、中国政府による流通政策や企業のチャネル戦略などと関連づけて分析されました。
第4報告では桑原哲也先生(福山大学)より、「在華紡の経営 −両大戦間期の内外綿−」というテーマで報告がありました。中国における内外綿の歴史を、経営史の視点から分析されました。現場でつくられた競争力に注目し、日本企業のグローバル化にみられる連続性・共通性を見出されました。
研究会後の懇親会にも、多数の会員のご参加をいただきました。和やかな雰囲気のなか、会員間の交流をさらに深めることができました。
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山内昌斗 (広島経済大学)
ニューズレターNo.33(2010.5.25)より
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| ■ 九州部会 |
2010年度の九州部会研究会は、平成22年3月6日(土)に九州産業大学で開催されました。当日は他の学会開催と重なったこともあり、報告者を含め14名の出席者に留まりましたが、3名の大学院生の報告に対して、活発な議論が展開されました。
第一報告は、童静瑩氏(九州大学大学院)による「熊本味千ラーメンの中国ビジネス展開に関する組織及び戦略システム」。本報告は、日系外食企業の中でも、とりわけ九州熊本を本拠とする重光産業を取り上げ、いかに当該企業が中国市場において急成長を遂げたのか、フランチャイズ・マネジメントの観点から明らかにしました。
第二報告は、Li Yuhua氏(九州大学大学院)による “What Contribute to Success and Failure of Diversified Institutions: A Case Study”本報告は、近年金融機関は厳しい経営環境の中にあるが、そのなかでもこの危機をうまく乗り越えている企業とそうでない企業があることを指摘し、なかでもシティグループなど米国系金融機関4社を取り上げ、いかなる要因が成功と失敗を分けたのかを明らかにしました。
第三報告は、周学業氏(九州産業大学大学院)による「中国企業における多角化経営組織」。本報告は、中国家電企業の多角化は標準化製品の多角化に特徴があることを指摘し、なぜ当該企業はそのような特徴をもつにいたったのか、中国特有の人材育成および組織構造の観点から明らかにした。
本年度の研究会は、大学院生3名に報告をお願い致しました。いずれも近年注目を集めるトピックについて意欲的に取り組んでおられました。質疑応答についても、参加者から建設的なコメントが寄せられ、報告者の博士論文を執筆にとって大変有意義なものであったと思います。研究会終了後、学内の食堂(クラブハウス)にて懇親会が行われ、和やかな雰囲気のもと会員間の交流が一層深められました。
この度のように、九州部会は若手研究者にできるだけ多くの発表の機会を提供していきたいと考えております。会員諸氏におかれましては、今後も積極的に参加し、若手研究者の発表にコメントを寄せて戴くようお願い申し上げます。
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金ア賢希(九州産業大学)
ニューズレターNo.33(2010.5.25)より
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