会長挨拶
会長就任にあたって
西村 孝史
この度,日本労務学会の会長に選出されました。 会員歴こそは長いものの,まさか自らが会長を務めることになるとは全く考えておらず,歴代の会長の先生方の顔ぶれを拝見すると,重責に身が引き締まる思いです。小職にできることは極めて限られておりますが,精一杯尽力してまいりますので,お力添えを賜りますようお願い申し上げます。 本学会は50周年を超えて,次の半世紀,すなわち「学会100周年」に向け,より盤石な基盤を築いていくことが私たちの使命です。 奇をてらうことなく,これまでの会長方が育ててこられた数々の「芽」を大切にしながら,新たな「種」をまき,本学会の特色である経営学・経済学・社会学・心理学・法学・労働科学という学際性豊かで活発な議論がなされる学会に発展させていきたいと考えています。 そのためには在任中の2年間で次の3点に注力したいと思います。 1つは,研究活動の更なる活性化です。 コロナ禍を経て,企業ではテレワークの定着から出社回帰へと変化が見られます。 学会活動においても,対面の良さとオンラインの利便性を組み合わせた新しい形を各地域の部会長と連携しながら模索したいと考えています。 また,社会環境の変化を踏まえ,部会の区分を再編成することも必要になるかもしれません。 2つ目は,法人会員の増加です。 現在も法人会員の皆様にご参加いただいておりますが,今後はその魅力と意義をより明確に打ち出していきたいと考えています。 法人会員の増加を通じて,研究成果の社会への還元を促進し,学術と実務の架け橋となる学会を目指します。 3つ目は,次世代研究者の育成です。 これは前述の二つの取り組みの延長線上にある課題でもありますが,大学や研究機関の枠を超え,建設的な議論を通じて若手研究者が育つ環境を整えたいと考えています。 学会参加の目的は人それぞれですが,学会が,異なる分野の視点から新しい発想を得る「異見の一致」の場として,また共同研究者や産学連携のパートナーを見つける機会として機能することを期待しています。その結果として本学会が会員の皆様にとって有益なソーシャル・キャピタル(社会関係資本)となれば幸いです。
これらの取り組みはいずれも,会員の皆様のご協力なしには実現できません。 常任理事・理事をはじめ役員の力を借りて学会を一歩でも前に進めてまいりたい所存です。 会員の皆様ならびに学会の趣旨にご賛同くださる企業・教育機関・研究者の皆様におかれましても,今後とも温かいご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
(2025年10月31日)

